2020/03/08 15:24
今年の稲作りで変更したことを紹介します。
その1は機械植えでの苗箱です。
写真の左の苗箱が昨年の稲作りで使用した苗箱で一般にマット式と言います。
右側の苗箱が今年から使用する苗箱でポット式と言います。
なぜ変更したのか、私の感じた理由を箇条書きにして下記に記載します。
あくまで私の感じた事ですので個人差はあるかと思います。
マット式(左側の苗箱)
メリット ①ポット式に比べて苗箱の箱数が少なくて済む。
一般的に1反当りだとマット式で15枚。ポット式だと25から28枚。
苗を植える間隔で変わります。マット式の方が省力化に向いている。
②苗箱がしっかりしている。
見た目だとわかりにくいですがポット式は機械の特性上柔らかく弧を描けるように柔らかいです。
運搬がしにくい。
③安価で手に入りやすい。
マット式だとホームセンターなどでも売っているので、1枚150円くらい。
ポット式は特定の購入ルートで1枚650円くらい。
④壊れにくい。
マット式は苗箱自体シンプルで、かなり乱雑に扱わないと割れない。
ポット式は左右の四角い穴も重要で、ポットの底の部分も重要で、壊れると播種、田植えができない。
ちょっと落とすと、すぐ割れる。
デメリット ①苗箱全体に土を敷き詰めて、もみ種を蒔いて育てるので全体に根が張りめぐり1枚のマットのようになる。
そのマット状態の苗を機械にセットして2本の爪で引っ掛けるように植えていくので根が切れる。
ポット式(右側の苗箱)
メリット ①一つのポットにもみ種を3から4粒程度蒔いて、ポットごとに育つのでいい苗が出来る、機械で植える際も
1ポットづつ植えられて行く。
根が切れないため、活着がよく初期生育がよい。
デメリットはマット式のメリットがポット式のデメリットですね。
他にもあると言う人もおられるかもしれませんが、とりあえず。
こうしてみるとマット式のほうが良いことばかりですが、
それを差し引いても、ポット式のメリットのポットごとに苗を作って根が切れないことが大きな理由になります。
一般的な肥料、農薬を使用する慣行農法では、根が切れても肥料があるため生育は早いですし、除草剤を使用するので生育に弊害は生まれないため、8割、9割の米農家の方がマット式で稲作りを行っているんではないでしょうか。
苗作りも少なくて済むのは大きな省力化になります。
自然農法の場合、生育がゆっくりですので、根が切れると活着が遅く、その後の生育も随分ゆっくりです。
できるだけ早めに活着してもらって、1回目の除草作業に入らないとその後の生育に影響します。
それでも、有機や自然栽培でお米を作っている方などは、ポット式でお米を作っている方がけっこういます。
苗半作と言いますから、少し仕事量が増えてもいい苗を作って良いお米を収穫したいですね。
昨年は、田植え機なども家にあった為、マット式で行いましたが、初期生育が遅く、除草のタイミングなどが難しかったです。
水の調整で、なんとか生育を持って行ったと言うところでした。美味しいお米はとれましたが。
今年は、ポット式で行います。
どんな苗が出来るか楽しみです。